第2章 はじまり、そして出会い
「お姉ちゃん!!」
「陽菜!!」
「「久しぶり~~~♪」」
デザイナーになるために上京した姉。
その姉が『仕事のアイデア練りたいから、京都に数日帰るんだけど、久しぶりに姉妹で会おうよ。』ということになった。
「陽菜、仕事は慣れてきた?」
「ぼちぼち慣れてきたよ。といっても毎日先輩に怒られてるけど…」
「社会人1年目なんてそんなもんよ。わたしも1年目のときは毎日怒られてたな~。まぁ、怒られるってことは期待されてる。ってことだし、落ち込まずに頑張りな!」
「うん。そうする。」
「それより、神社や寺巡り付き合ってね!次の仕事、『和』がテーマだから、ベタだけどそういうとこ寄って、イメージ膨らませないと!終わったら、ちょっと遅くなったけど陽菜の国家試験合格と就職祝いするね♪」
「うん!お姉ちゃん、ありがと~~~♪」
夕方、本能寺跡地
「へぇー。本能寺跡地って、この石碑だけなんだね。」
「京都に住んでても、来たことなかったから、石碑だけとは思わなかったね。」
「もっと何かがあるかと思ってたけど…ちょっと拍子抜け…。まぁ、いろいろ廻れたし、そろそろ陽菜の就職祝いしにいこっか。何食べたい?」
「そうだな~……」
…ポツン……
「ん?」
…ポツン……ポツン…
ポツ…ポツ…ポツ…
「えっ!?雨!?」
「あんなに晴れてたのに!?」
……ザーーーー…………
…………ゴロ…………ゴロゴロ……………
「ヤバい…遠くで雷も鳴ってる……傘持ってないし、どっかで雨宿りしないと…」
「うん…」
姉妹が雨宿りしようと走り出そうとした時、
ドンッ!!!
陽菜が、白衣を来て眼鏡を掛けた男の人とぶつかった。
「あ!すみません!!」
「あ、いえ。」
「妹がすみません!!あれ?傘ないんだったら、あなたもどこかで雨宿りした方がいいですよ。」
「あ…いや、僕は……」
ゴロゴロゴロ……
ドォォォォーーーン!!!!!!!!
「「きゃあああああ!!」」