第39章 想い溢れる恋《10》
1時間ぐらい経って、私はやっと御守りを完成させた。
「出来たー。……でも、疲れた……」
ボフっと布団の上に倒れこむ。
「お疲れ。前よりも上手に出来たじゃない。」
前のやつはすごいガタガタだったもんね。とお姉ちゃんはクスクス笑う。
お姉ちゃんはすでに4つ作って、今は最後のひとつを縫っている。
それも、もう終わりそうだけど…
「お姉ちゃんのと比べると少しガタガタしたけど、自分でも、今回のは上手に出来たと思う。」
起き上がって、作った御守りを顔の前に持っていく。
「(これで家康にお礼できる♪)」
早く風邪を治して渡したい。
「っコホ……早く咳とまらないかな。」
「陽菜が薬飲んでたら、とっくに治ってたんじゃないの?」
「う……まぁ、そうなんだけど……」
確かに子どもっぽかったな…
会いたいからって薬飲まないのは…