第29章 近くて遠い恋《15》家康side
武器を奪い、倒れた男をすぐにを紐で縛り上げた。
陽菜の方に振り向くと、胸元に手をあて、恐怖で顔が強ばって、震えている。
手を差し出し、陽菜を起こすと、
陽菜は、急いで乱れた着物の襟元を簡単に直した
「(俺のせいで怖い思いさせた……)」
謝ろうと口を開こうとしたとき
「家康様!」
家臣の声で遮られた。
「…全員殺してないよね?」
「はい。他のやつらも縛り上げ、刀などの武器は、全て奪いました。」
「わかった。政宗さん達と合流して、安土城の牢に連れて行って。」
「はっ!」
家臣達が、捕まえた男達を連れて行き
その場には俺と陽菜だけになった