第6章 事件
「美咲、ちょっと話があるん
だけど」
『う、うん』
使用人の拓海からそう言われ
拓海の方を見た。
拓海とは仲がよくていつも
話し相手になってくれている
「僕、美咲の事が好きなんだ」
『えっ、わ、私?!』
「だから付き合って欲しい」
拓海は美咲を優しく抱きしめた。
「美咲、目をつぶって」
『えっ、あ、分かった』
美咲は素直に目をつぶった。
すると、唇に温かいものが
重なっていた。
驚いて目を開けたその時
『お前たち、何をしている。
何をしていると言っている!!』
『ご、ご主人様』
『美咲、来い!!』
雅也は怒りに満ち溢れていた。
(拓海と付き合っていたとは!!)
美咲の腕を強引に引っ張って
自分の部屋に連れて行った。