第2章 *:.。..。.:+・゚・✽:.。..。.:+・゚・✽
【labyrinth 2】
気付けば、明るくなり始めた空が窓辺を照らし朝を迎えた
身体は憔悴してるのに、
気持ちが落ち着かないせいかほとんど眠れなくて、
霞がかかったような頭で、ベッドから起き上がった
ただ、リビングに向かうだけなのに
どうして緊張してるんだろう
ヒヤリとする廊下を進み、リビングのドアを開けた
いつも通りだった
「おはよう」
俺に気付いた翔は、新聞片手にコーヒーを飲んでいた
リビングに立ち込めるコーヒーの香りに
何故か、込み上げるものがあって……変な間が空いた
「…はよ」
「早く用意しろよ」
「ああ」
そうだよな
翔は、俺が聞いてたなんて知らないし
きっと気付いてない
だから…
俺がいつも通りにしてたら、何も変わらないんだ
その方がきっと、いいに決まってる
「シャワー浴びてくるわ」
胸の奥に、全部仕舞ってしまおう
わざと鼻歌なんか歌って、
必死に普通を装って見せた
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