第2章 *:.。..。.:+・゚・✽:.。..。.:+・゚・✽
【積み上げた防壁】
電子音が静寂に響き
暗い部屋で、
存在を主張する青い光
持ち主は、ベッドの傍らで、
小さな寝息を立てていた
いつもなら、攻める側だから
久々の受け身は、
身体の負担も相当だったんだろう
まったくそれに、気付く様子はない
前髪が汗で張り付いた顔は
涙の跡もハッキリと残されたままで
泣き疲れて眠った、子供みたいだった
そんな雅紀を眺めながら、ため息を吐く
どうして電話が?
迷いがないわけではなかったけど、
鳴り続ける電話を手に取ると、通話状態にした
「……」
何も言わず、ただ耳を傾ける
すると、
低く、切ない声が聞こえた
「……もしもし、
俺。あのさ……近いうちに会えないかな」
アイツは、相手が雅紀だって疑わないよな
まさか、電話口にいるのが俺だなんて、思ってもないだろう
抱いて、求めあうことで和らいだ嫉妬心も
これだけで、
俺の心を掻き乱す
自分で戸惑うくらいの束縛心
雅紀の前では、そんな素振り見せたりしないけど……
雅紀は俺の、だから
誰のために雅紀が悪者になったんだ?
礼か?
今更、会いたいだなんて
もう、お互いのために
俺らは会わない方がいいんだよ
"……ツーツーツー…"
無言のままでいると、暫くして電話は切れた
このまま無視したらいいのかも知れない
だけど、
穏やかに過ごした、この数年間を
お前に壊されるわけにはいかないんだって……
直ぐに今みたいになれたんじゃない
漸く乗り越えて、今があるんだよ
どれだけ俺が、アイツを大切に思っているか……
メールを作成し、
"しょーちゃん"に、送信した
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