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DIVE TO BLUE 【気象系BL】

第1章 ✽.。.:*・゚ ✽.。.:*・゚ ✽.。.:*・゚


【camouflage】





「勉強会……ね」

「テスト前だしさ。みんなで集まってやろうかって」

「それはいいことだと思うけど」

「なんだよ、反対?」

「イヤ、泊まりって、大勢で押し掛けて迷惑だろうなって」

「大丈夫だよ。許可貰ってっし!」

「まさか、
女の子も一緒じゃないよな?」

「え…」




……ミキとの約束


例の、トモダチに会うってヤツ


てっきり昼間だって思ってたら、夜だって言うし


テスト前だから、勉強会なら怪しまれないかなって思ったんだけど……





やっぱ、見え見えか?





「なぁ?……ダメ?」




腕を組んで考え込んでた翔が、


真面目な顔で俺を見る


そして、身構えた俺に


……想定外の笑顔を見せた





「そうだな。友達と勉強すんのもいい刺激になるし、

ただ、お家の方に迷惑にならないようにしろよ」

「……わかってるよ。

ってか、……いいの?」

「いいよ?」

「そ、う」

「なんだよ。行きたいの?行きたくないの?どっちだよ(笑)」





「イヤ、行くよ。
……ありがと」




もうちょっと、突っ込まれるかな……なんて思ってだけに……


正直、拍子抜け




冷蔵庫から取り出したペットボトルを傾ける翔を、黙って見てると


視線を感じたのか、
俺を見て、…口を開いた








「まぁ……

なんだかんだ言って、
俺は信用してっからね。

潤は、しっかりしてるから」

「ナンだよ。それ」





ずりぃよ、翔

昔っからだ

一緒に暮らすようになってからずっと、

翔は、無条件に俺を信用してる


そんな風に笑顔を向けられると、


嘘をついた自分が、
どうしようもなく苦しくなる


だから、結局……







「あのさ……

女の子も、いんだよね」





「え……?」

「でも、ホントに勉強、ちゃんとするよ」





少しだけでも、嘘を紛らわせようとしたりして


……嘘には変わりないのに






もしかして翔はさ?

わかっててそんな態度とってんの?


……どうなの?







「……わかったよ。

ちゃんとやれよ」





未だにわかんねぇよ





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