第2章 *:.。..。.:+・゚・✽:.。..。.:+・゚・✽
【lose control 3】
送らなくても大丈夫だって言うのに、
アルコールを飲もうとしない雅紀さんは、
ペットボトルのコーラを、グラスに注いでいた
「ホント、いいんですか?」
「いいって~。
ホラ、この前俺、寝ちゃったし!
今日は責任持って送るから♪」
乾杯して、とりあえず食べ始めたけど…
「カズさん、良かったんですか?」
「なんか締切前とかで、メシいらないって」
「え…食べないんですか?」
「いっつもそうだから、気にしないで?」
何してるか聞いてないけど、
お邪魔して良かったのかな……
「仕事の邪魔になるし、俺……帰りますよ?」
ソファーから、
立ち上がろうとした俺に、
フォークに突き刺した唐揚げまで渡してきて
「もー!誰がこんなに食うのさ?
カズはもともと少食だし!
今日は部屋から出てこないだろーし!」
そう説得され、
仕方なく落ち着いたけど……
ホントのところ俺は、
例のことばかりが気になっていた
翔の言葉か、
雅紀さんの言葉か、
どちらが正しいのか……
でも、関係を持ったことは事実なんだな
同時に、あの店で絡み合う男の場面が脳裏を過る
自分の中に、罪悪感が生まれた
ふたりを"重ねる"なんて、最低だよな…
「ねぇ?もしかしてさ
納得してないの?」
どこか、不安定な俺に雅紀さんの言葉が響く
言葉を飲み込み、思わず黙り込んだ俺に、
雅紀さんは何故か、ニヤリと笑った
「潤くんはさ……
多分俺のこと買い被り過ぎてんだよね」
音を立てて飲み干したコーラのグラスをテーブルに戻すと
雅紀さんは、ゆっくりとソファーに近付いて来て……
いきなり
俺の身体に覆い被さった
押し倒された視界には
オトコ、の目をした雅紀さんが俺を見下ろしていて……
「じょ…うだ、んですよね…?」
自然と上擦る声
「まさか。
隙あらば、と思ってるよ?」
そのまま、指先で俺の唇をなぞった
背筋から、緊張が込み上げ、
目を逸らせない
「声、出すなよ?
カズに気付かれるから」
そう言って、
雅紀さんは、俺の首元に顔を埋めた
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