第2章 *:.。..。.:+・゚・✽:.。..。.:+・゚・✽
【lose control 1】
他のスタッフに任せて、
雅紀さんと早めに上がって店を出た
途中、スーパーに寄って
適当に食料を買い込んでから、
雅紀さんのマンションに向かう
車の後部座席には、
3人で食べるには多すぎる食料でいっぱいだった
「買いすぎじゃないですか?」
「そっかな~(笑)
潤くん、食べ盛りだし♪俺も腹へったし!」
相変わらずの笑顔で、
鼻唄を歌いながら車を走らせる
調子の出ない俺を、
元気付けようとしてくれてるのがわかって
すごく嬉しかった
これ以上考え込むのも限界だったし
もういっそのこと、
甘えようって、思ったんだ
「あの、さっきは
変なこと……聞いてすみません」
運転する横顔に、そう呟くと
鼻唄が途切れて
少し、表情が固まった気がした
「いいよ?気にしてないし」
「…はい。でも、
俺、聞いたんです」
優しい雅紀さんの、
曇った顔なんて、見たくないけど……
「翔が、雅紀さんを
無理矢理抱いたって、言ってました。
ホント、ですか?」
その言葉を放つと、
雅紀さんの笑顔は、完全に消えた
表情を強張らせ、
何も、答えなかったけど……
握られたハンドルを持つ手に、
ぎゅっと力が入るのを黙って見てた
沈黙は、答えで……
事実だと教えてくれるけど……
そのまま、マンションの駐車場まで走った車は
エンジンが止まり、さらにしんとなる
だけど、
静かに息が吐かれた後
急に雅紀さんが話し出すから、ドキッとした
「……あのね、潤くん。
それ、違うよ?
俺がね、
しょーちゃんを誘ったんだ」
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