第2章 *:.。..。.:+・゚・✽:.。..。.:+・゚・✽
【若葉のころ 2】
「しょ…ちゃ、……」
一瞬、しぃんとなった教室
「あの、保護者の方?
……授業中なので、
お静かにお願いしますね」
「あ、スミマセン!」
しょーちゃんが頭を下げると、
また、授業が始まった
なんで……
なんで……来たの?
授業参観のプリント、
確かに捨てたはずなのに……
そろ~っと、後ろに振り返った
僕に気づいたしょーちゃんは、ニコリと笑って……
"オソクナッテゴメンナ"
動いた唇が、
そう言った
体の奥から込み上げる感覚に、
身体中熱くって、きっと顔も真っ赤になってる
嬉しいのと恥ずかしいので、心臓がドキドキしてる
椅子に座り直し、
真っ直ぐに姿勢を正した
忙しいのに、しょーちゃん来てくれたんだ
頑張らなきゃ。いいとこ見せなきゃ
だから僕は、
頑張って手を挙げた
算数の問題を答えて、正解した時
チラッとしょーちゃんに振り返ると
嬉しそうに笑って、
拍手をしてくれてた
キレイに着飾ったお母さん達の中
誰よりも、
しょーちゃんが1番
"美人"だった
先生やお母さん達もクラスのみんなも
しょーちゃんをチラチラ見てるのに気づいて、
なんだかすごく
嬉しくなったんだ
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