第1章 ✽.。.:*・゚ ✽.。.:*・゚ ✽.。.:*・゚
【懐疑 2】
『連絡取れないの?
……でも、あの店は未成年が入れるとこじゃないし。
私から連絡してみるわ』
あの店……?
未成年が入れるとこじゃないって……
クラブかなんか?
「イヤ…うん、いいよ。
俺が連絡するから。
一応さ……店だけ教えてくれる?」
未成年は入れないから、
行っても無駄よ、と念を押されながら
無理矢理、リエさんから聞き出した
翔の秘書だから、というだけでなく、
面倒見のいい彼女は、
俺を弟みたいに可愛がってくれてる
だから、甘えるみたいに頼み込んだら、
案外聞き入れてくれんだよな
「ありがと。
今度、ウチにも遊びに来てよ」
『そんな、社長の家に気軽に遊びに行けないわ(笑)』
「社長ね(笑)」
まぁ、そりゃそーだろーけど
俺は気付いてんだよね
リエさんは、翔を好きなんだって
……当の本人は、全く気付いてないけどね
教えて貰った店の住所
走り書きしたメモを見つめながら
何となく、覚えのある場所に……記憶の糸を辿った
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