第1章 ✽.。.:*・゚ ✽.。.:*・゚ ✽.。.:*・゚
【ハダシの未来 2】
学校帰りに、
本屋でバイト情報誌を買い込んで
ミキとファミレスに立ち寄った
「なかなかコレってのがねぇな」
高校生のバイトじゃ、
そんないい条件なんてないし
手っ取り早く稼げる仕事なんて、
……イカガワシイ仕事くらいしかないよなぁ
3杯めのジンジャーエールの氷もすっかり溶けて……
明るかった空も、
すっかり陽が落ち外は真っ暗だった
「料理上手いじゃない?イタリアンのお店とかは?」
「うん…候補には入れてるけどね」
パラパラと雑誌を捲りながら、ミキに頷く
「ねぇね?潤はどんな部屋がいい?」
「え~?」
「一緒にクッションとか食器とか、買いに行こうね!」
「……だから気が早いっつうの(笑)」
ズズッ…とジンジャーエールを飲み干し、
ミキを促すと、席を立ち上がる
「ま…、今日中に決めなきゃってワケでもないし。
またウチで考えるわ」
「うん♪」
腕を手繰り寄せ
指を絡ます
"恋人繋ぎ"をするミキの指には、
先月バースデープレゼントに送った、オモチャみたいな指輪が光ってる
それを見ながら、なんか結婚する段階を踏んでるみたいで……
こっぱずかしい反面
気持ちはどんどん膨らんでいた
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