第4章 ✽+†+✽――✽+†+✽――
【RIGHT BACK TO YOU 4】
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カズナリが、生意気な顔で俺らに笑って……
くるりと身を翻し、
甘えた素振りで客に媚びてる
小悪魔的な振舞いは、
あの頃と何も変わらない
スポットライトに照らされたまま、俺らを無視して、
視線を別の場所に送った
そこにいたのは、
記憶より男の顔をしたマサキだった
「コイツ、
視られて感じる変態だから」
カズナリの元まで、颯爽と近付き
自分のネクタイを抜き取ると
乱暴にカズナリを押し倒して、両手首を固定した
自由を奪われたカズナリは、瞳を潤ませマサキを見上げる
「ホラ、
早くソノ気にさせて見ろよ」
記憶からは、らしくない態度でカズナリを罵り
カズナリは従順に、
マサキの下半身に顔を近付ける
スラックスのファスナーを口で降ろすと
小さな舌で、下着越しに奉仕を始め……
そんなカズナリを、マサキは冷たい視線で見下ろしてる
そして、髪の毛を掴むと
主張し始めた塊を取り出した
完全に客の視線を集め、
カズナリの頭を押さえ付けながら
記憶にある、
泣きそうな顔を一瞬見せた
ワケのわからないシチュエーションが、
もしかして、と思う
呆然とする翔くんの腕を掴んだ
側に落ちたシャツを手繰り寄せ、肩に掛ける
俺らは、スポットライトに当てられたふたりのおかげで、茅の外だ
立ち上がり、潤くんを捕らえた黒服に退くよう命じた
「やっ、ああんっ!」
甲高い声が部屋に響き、
白い肌を露にしたカズナリが、マサキの上で身体を逸らしてる
涙と汗が、揺さぶられる度に飛び散り
執拗な言葉攻めに、
イヤイヤと抵抗しながらも、身体はしっかり反応していて……
アンバランスな姿が、
ギャラリーを煽る
それに応えるようにマサキは、
向かい合ってたカズナリの身体を、繋がったまま客に向かせた
刺激するポイントが変わったのか、
一際大きく、カズナリが喘いで、涎を溢す
どうして…?
どし……て、戻って来たんだよ
もう2度と、戻って来んなって……
やっぱりお前らは、
大バカだよ
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