第4章 ✽+†+✽――✽+†+✽――
【演技 3】
急かされるように
シャツを脱がされ、普段と違う強引な態度が、
俺の欲を掻き立てる
擦り合うように、肌を重ねて
下へ下へと、互いの欲をぶつけ合う
「ぁあっ……は、……んっ」
俺の舌や指に、素直な反応を示す翔くんが可愛くて
試すように、身体中を舐めてあげると
内腿にキュッと緊張が走った
「気持ちぃでしょ?」
「んっ、……いい……っ」
埋めた顔を、更に密着させ、
すっかり主張した塊を、ねっとりと口内に含む
厭らしく汗ばむ肌も、
ビクビクと反応して、質量を増した翔くん自身も、
すべてが、愛しくて
そっと後ろに触れると、初めて抵抗を見せた
怯えた濡れた瞳に
直ぐに気付く
「そか…
コッチじゃなかった?」
今さら恥ずかしそうに、
小さく縦に首を動かして……
自然と、俺も笑ってて……
「なんだ(笑)
じゃ、いーよ」
中途半端なシャツを剥がし
全てを脱ぎ捨て裸になると
戸惑いもなく、四つん這いになった
"慣れてるから、利用してよ"って、
笑いながら軽く言った俺に、
翔くんが眉を下げる
身体に翔くんが覆い被さり、
両手でグッと引き寄せられると
擦り付けられた欲が、
遠慮がちに、先だけ押し入られた
「あっ…ン…」
切なく漏れる自分の声
焦れったい行為に、翔くんの中の僅かな迷いに気付いた
俺が、身体を差し出すことに、
何の抵抗もないんだって、知ってるじゃん
遠慮なんかしなくって、好きにしたらいいのに
そんな優しさ…要らないんだって
逆に虚しく……なんでしょ?
「マサキ」
「え…?」
「マサキの身代わりにしたらいいよ」
俺がそう言って振り返ると、
翔くんは、泣きそうな顔をしたけど、
何も言わず、俺の腰を引いた
遠慮がちに埋められる杭に、身体を揺さぶられながら、
本能のまま喘いだ
耳を纏わりつく淫靡な音が、やけに切なくて
顔を見られないで良かったと、
朦朧とする意識の中、
切に思った
.