第25章 ep25 繋想
ただ触れるのが、躊躇うほどりこは綺麗だった。
綺麗で優しい・・・
けれどその体に受けてきた過去の痛みを、俺は消し去ることはできない。
だけど、だけど りこ・・・
君はひとりじゃないから。
もう、俺がいるから・・・
休んでいいんだよ、ずっとひとりで走ってきたよね
大きなものを背負って。
時が流れていくのと同じで、過去の痛みも流れていけばいい。
どんなに悲しい色に染まった心も
流れて流れて、薄まって・・・
後に残るのは美しい白。
その心で、真っ直ぐ俺を見つめていて欲しい。
そこからまた、はじめればいい・・・・・・ーーー