• テキストサイズ

Story〜君の隣で同じ景色を見る〜

第24章 ep24 呼応





及川はふっと微笑み、りこからボールペンを取り、その横に、



"りこも"


そう書いた。


りこは嬉しそうに笑って、遠慮するように僅かに首を振った。



"それと、昨日はごめん"



勇気を振り絞って書いた。



りこの動きが一瞬止まったが、今度は及川を見て、大きく首を振った。



"大丈夫だよ、びっくりしたけど"


そうボールペンで書いてくれた彼女に、及川の中で、何かが弾けた。




もう、今 言うしかない。


今だ。そう思った。



及川は何かを殴り書き、そしてそれをりこに見せた。




「え・・・?」




小さく、りこが声を漏らす。



そしてすぐに左手に感じる、温もり。




誰にも見られないように2人の間で繋いだ手・・・



りこは心臓が飛び跳ねた。


ノートに書かれた言葉にも、及川の手や、射抜くような瞳にも・・・・・・・・・















"今日、荷物置いたら、俺の家に来て"















もう、止められない



そう思った。




及川はりこの耳元に唇を寄せて囁くように言った。




「今日、りこを全部ほしい」





ーーー・・・
/ 146ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp