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Story〜君の隣で同じ景色を見る〜

第13章 ep13 変化







1年は本当にあっという間に過ぎるものだと及川は感じた。



インターハイ予選、春高予選、新人戦、地区別大会、県民大会・・・


様々な大会で青城のユニホームを纏い試合をしてきた。


するともう、1ヶ月半後には高校生活最後のインターハイ予選が始まろうとしている。




明日には学校は修了式で、春休みに入る。春休みは練習の他にも合宿に練習試合に、勿論バレー漬けだが、時間はあるようで本当に無いなと、感じるばかり。




(毎日毎日、ウシワカギャフンと言わせるために、やってくしかないよね・・・)




体育館の壁際のギャラリーにて体育座りをしている及川はそんなことばかり考えていた・・・



すると





「いてっ!!」



不意に頭に衝撃が走る。



「悪ぃ及川!マジコントロール聞かねぇんだ!」



と、クラスの男子生徒が謝りがてら、及川に当たったボールを拾う。



「全然、大丈夫。次は岩ちゃんとこのクラスだっけ?君のミラクルスパイクでぶっ潰そうね」

「おう!任せろ!どこ飛んでくか分かんねぇけど全力で打ち込むわ、スマッシュ!」

「うん、スパイクね」





今日は、球技大会である。

クラス対抗で、バスケットボール、サッカー、バレーボールを体育館とグラウンドで行い三つの競技で競い合い、総合1位を目指す大会である。

生徒は1人二種目出なければなけず、人数の関係で及川はバレーボールの種目も参加する。

ただしそのスポーツを部活で行っている生徒は、攻撃のプレー、いわゆるスパイクや強いサーブを打つことは禁止されている。

従って及川は得意のジャンプサーブは打たずセッターとして、他クラスの岩泉は本業のレフトはせずにリベロとして参加する事になっている。



「誰が俺らのクラスぶっ潰すって?」



闘士を燃やす岩泉が及川の元にやって来る。




「げ、岩ちゃん」


「げってなんだ、クソ及川。今日ばっかりはお前は敵だ、ぶっ倒してやるからな」


「岩ちゃんリベロなんだからぶっ倒すとか無理じゃん」


「うるせークソ川」


「略さなくていいから!!」



いつもの2人のいつもの会話を繰り広げる。

ただし今はまだ昼休みで、本番はまだ先である。


お昼を食べた後なので休憩していると、いつの間にか青城バレー部の同期全員が集まってきた。
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