第5章 *君が笑わない世界*
〜ユイside〜
色々考えた。
貴方の居場所は私が作るって言ってくれた人だっていた。
でも、やっぱり答えは変わらなかった。
私が此処にいたらルイの居場所がなくなってしまう。ルイが孤児院にいたと知っても国民は許してくれるかもしれない。でも他国からの交流を絶たれてしまったら?それこそ国の終わりだ。
私の「ここに居たい」という思いだけでウィスタリアを危険に晒すことなんてできない。
そろそろ官僚も黙ってない。ルイの体だって限界なはずだ。
私はこの国を守りたい。大切な人を、守りたい。
ごめんね、ルイ。私にはこれしか守る方法が思いつかなかった。
私は
この国から死ぬことにした