第23章 水色の思い出 (逆ハー)
「今日は一段と可愛いな俺の!」
「俺のって何!ていうか離れて!セクハラ!どさくさに紛れて胸触らないで!」
「なんでだよこんなに可愛いのに。俺の今日の一番の楽しみはこれだぜ?」
いくら海で水着だとはいえさすがに恥ずかしくて、は硬直する。
肩から伸びるダンテの筋肉質な腕が胸の上で交差されていて、たまらずその手を押し上げた。
途端。
「貴様今すぐ入水しろ…」
ふっとの顔の横をバージルの白い手がかすめ、ダンテのうめき声。
「おにーさまアイアンクローはやめて…」
「なら今すぐから離れろ」
殺気を放つバージルの後ろ、トリッシュとレディは非常にいい笑顔だった。
「じゃあ私達あっち行ってるからあんた達は楽しんでてねー」
「えっちょっと待っ…私も行く!」
「はそこにいて二人の面倒見てやんなさい。野郎二人じゃ楽しくないでしょ。バージル、せいぜい私達を楽しませてちょうだいね」
「待って待って置いてかないで!」
「だーいじょうぶよ。後でまた合流しましょう」
「待っ……!」
にこにこと去るレディとトリッシュは、あっという間に泳いで行ってしまった。
後ろでから離れたダンテがようやく解放されバージルに悪態をつくのを、バージルが冷たく言い返していた。