第30章 PARTY NIGHT (逆ハー)
「…わぁ…」
夜空に輝く満天の星空。
まるで銀色の砂粒をこぼしたように闇に散らばり、意思を持っているかのように瞬いている。
思えば事務所で過ごしながら空を見上げる機会があまり無かった。街はかなり荒れ放題な部分があるが、そんな街にもこんな空が広がっていたのだ。
「綺麗だね…」
「そうだな」
ほう、と息をつくと、白く変わり空気に流れていく筋。
ぽんと頭に手を置かれて見てみる、とバージルがを見つめていた。
「寒そうだ」
頭に手を置いたまま、寄り添ってくれる。
ダンテもの腰に手を回し、にくっついてきた。
二人の温かさに、はこそばゆい恥ずかしさと幸せを感じる。
ずっと3人でこうして過ごしていけたらいい。は静かに夜空に願った。
2006/12/18