第3章 第二話「鳳丸」
「え、ひ、と、えっ」
「驚き過ぎです。貴方の見た目もその真面目で気弱な性格も全て大好きなんです」
「や、やめてください!からかわないでください!朝から!」
吉良は顔を真っ赤にして凄いスピードで後ろに退いていく
「ほ、本気です!冗談で朝からこんなに体力使いません!!」
林檎のように真っ赤になって部屋の隅っこで固まっている吉良の手を引き布団に押し倒す
「う、わっ!ちょ、隊長!///」
「貴方が好きです、イヅル」
吉良の上に乗れば触れてしまいそうなほど顔を近づける。
あああ…やっぱり顔綺麗
可愛い……
内心穏やかではない純白はコツンとおでこを当てる
「た、隊長…近いです…///」
「これから覚悟してくださいね?イヅル」
ちゅっと軽く頬に口付けし部屋を出ていく純白
「……た、隊長!待ってください!」
バタバタと純白を追いかける
「それでは今日も1日頑張りましょう、」
隊員の前で挨拶し、自分の仕事に取り掛かるべく執務室へと向かう
「イヅル、すいませんが教えて欲しい所があるのですが……」
「はい、どこでしょう?」
書類を見るために純白の後ろから覗き込む、すると不意に顔が近くなり顔に熱が集まるのが分かる
「ここに判子を押して、サインをしてください」
自分でも分かる程に言葉は不自然になり、目も合わせられない
「……貴方びっくりするくらい分かりやすいですね」
笑いを堪えながらマスクを直す
「た、隊長!からかわないでください!」