第8章 寄り道

『ん〜〜！！おいひい！！』

臣「それは良かった」

太一「今日も美味いッス〜！」

臣「真奈、口に合うか？」

真奈「家で食べるのより美味しいです」

臣「それは嬉しいけど…何だか悪い気もするな」

真奈「あ、いえ、気にしないでください。大したものじゃないし」

臣「そんなことはないだろ？ちゃんと真奈のことを思って作ってるんじゃないか？」

真奈「………そうですかね」

臣「きっとそうだと思うぞ」

真奈「じゃあそう思うことにします」

臣「そうだな」

真奈「（まぁ…失敗ばっかで食べれるものなんて少ないんだけどね。家の舎弟の料理）」

『ごちそうさまでした』

臣「もういいのか？」

『うん！ありがとう！』

臣「食欲ないのか？」

『違う違う！大丈夫だよ！』

真奈「ダイエットか」

『違うもん！』

コヨミはそう言ってお皿を片付けて自分の部屋へ戻って行った

真奈「………」

臣「どうかしたか？真奈」

真奈「たぶんですけど…あの子緊張してるんじゃないかと」

いづみ「緊張…？」

真奈「無意識に緊張してるんですよ、たぶん。あともう少しで公演始まるんですよね？」

いづみ「確かにもう少しで春組との公演が始まるけど…」

真奈「あの子、上がり症だから」

咲也「そうなの？」

真奈「小さい頃からですよ。まぁ、役になりきればそんなの関係ないですけど」

椋「大丈夫かなぁ…」

真奈「大丈夫だよ。食欲減ったりヘマしたりよくあるけどね」

紬「それ大丈夫なの…？」