第2章 出会いと祝福
鳴り止まない拍手と歓声
今までの努力が報われた瞬間
素晴らしい仲間にめぐり合った
それはすぐに出会う
人生を変えるほどの大きな出来事―――
『おはよう』
「おはよ」
彼女は津島 真奈
学院でよく一緒にいる友達
『今日もいいお天気だね!』
真奈「そうね~」
「あ、あの!」
真奈「…コヨミ、呼んでるよ」
『え…?』
後ろを振り返ると可愛らしい男の子が
コヨミは真奈の後ろに隠れて顔を覗かせた
真奈「あんた失礼でしょうが…。あー、気にしないで。で、どうかしたの?」
「あ、あの…これ…落としませんでしたか…?」
真奈「あ、コヨミ、ハンカチ」
『私の…!』
「やっぱり!よかったぁ…」
真奈「わざわざありがとう…って、何であたしがお礼言ってんのよ。ホラ」
真奈はコヨミの腕を掴んで前に引っ張った
そしてハンカチを受け取った
『あ…ありがとう…ございます…!』
「いえ!見つかってよかったです!」
真奈「ごめんね、こいつ極度の人見知りで」
「いえ!気持ちはすごくわかるので…!」
「椋、はやく行くよー」
「あ、うん!それじゃあ!」
真奈「うん」
『さよなら…』
男の子は行ってしまった
『はぁ…』
真奈「いい人でよかったね」
『うん…』
そして1日が平和に終わり、帰りに真奈とどこかでお茶して帰ろうという話になった
真奈「どこ行こうか~」
『いっぱい寄り道してるから行ったことないお店がいいね』
真奈「とは言っても…結構この周り行ったからなぁ…。何かスマホで探してみるか」
『うん!』
真奈「うーんと…あ、可愛い雑貨屋さん見つけたよ。中でケーキも食べられるみたい」
『そこいいね!行きたい!』
真奈「じゃあ決まりね」
2人で話しながらお店に向かう
『あれ…?』
真奈「ん?」
『何か…人がいっぱいいるね…?』
真奈「あぁ、ここビロードウェイだから」
『び、びろーど…?』
真奈「知らない?ここら辺じゃ有名だよ?劇団がたくさんあって、いろんな場所でストリートACTやってたりするの」
『すとりーと…あくと…?』
真奈「即興劇よ。台本も何もないぶっつけ本番の短い劇みたいなもん。あ、ほら、あそこでやってるよ」
『…?』