第3章 昔のこと
『よっし!今日も終わりー!帰ろうっと!』
真奈「無事に帰れるといいけどね」
『何でそんな不吉なこと言うかな…』
真奈「だってほら…」
真菜が指差すのは窓の外
『…?』
コヨミは窓の外を覗いた
校庭に何人もの人が
『何あれ…。何かあるのかな』
真奈「違う。あれ体育祭のメンバー集めてる人たち」
『そうなんだ!みんな練習し始めてるからね!』
真奈「何呑気なこと言ってんの…。あれあんたを勧誘しようとしてる人だからね」
『……へ?』
真奈「あんたがスポーツ万能なのは去年の体育祭で証明されたしね。そのおかげであんたのいたチームが優勝。そりゃみんな欲しがるわ」
『そんなぁ…』
そしてその先の校門前には左京の姿が
『あ!左京さんもう来てるのに!』
真奈「…あの校門前に立ってる人?」
『うん、そう』
真奈「何か…ヤクザみたいな格好だな」
『ヤクザだよ』
真奈「……ほう?」
『ヤクザなんだって!監督さんが言ってた!』
真奈「満面の笑みで言う言葉かよ」
『でもとっても優しくていい人なんだよ?』
真奈「まぁあんたがそう言うならだけど…あそこの校門までどうやって行くつもり?」
『どうしよう…困ったなぁ…』
「お困りのようだね!!」
『え?』
真奈「出た」
「我が愛しの姫…」
「この学園の麗しき姫…」
『…えっと?』
真奈「この人たちだよ。あんたの親衛隊」
『え』
「その通り!!白雪コヨミ親衛隊会員ナンバー1!相坂かれん!!」
「同じくナンバー2!国木田いる!!」
『先輩…?』
真奈「(うわー…すげー…)」
かれん「今日も可愛らしいねコヨミ…」
いる「何やらお困りの様子ね…。力になれることはある…?」
『え、いや、あの…』
真奈「この子の迎えの車が来てるから行きたいんですけど校庭にいる人たちがコヨミの勧誘に集まっていて行けないからどうしようって言ってたんです」
『ちょっ、真奈!』
かれん「なるほど。そういうことか」
いる「なら私たちに任せて?」
『へ?』
真奈「よかったね」
『いやいやいや、悪いよ…』
真奈「生徒会がいいって言ってんだからいいんじゃないの?」
『せ、生徒会…?』