第4章 彼女への感情

「ね〜せいいち〜」

俺の彼女であるほのかが俺にすり寄りながら甘い声で俺の名を呼ぶ。
だか少しも愛らしいとか抱きしめたいとか名前を呼んであげたいとは思わなかった。

「なに。」

素っ気ない返事にため息付きで返事をすればあからさまに不満そうに顔をしかめた。


「ねぇ！最近のせいいち変だよ？私と一緒にいてもずーっと上の空！
何かあった？」


何かあった？と聞かれて原因はお前だよと言えるはずもなく。何でもないよとぎこちない笑顔で返事することしか出来なかった。
何も知らない彼女は柔らかく微笑み俺の腕に絡みつく。