第5章 闇夜の調べ
「あぁ、アンリ…そんなにしては、私も…ッ」
「ハイデス、さ…っや、だめっおかしく、なっちゃっ…!!」
生理的な涙すら浮かべながら、必死にハイデスさんにしがみ付いていた。
揺さぶられながら、全身にハイデスさんの熱を感じる。肌が触れて伝わる汗の感覚すら私の身体を呷るようだった。
「おかしくなっておくれ…っ私と、一緒に…アンリッ!」
最奥にごちゅりと押し付けられた瞬間、私はまたあっけなく達した。それと同時にハイデスさんが更に奥に自身を押し込んでは熱を吐き出した。
「っや、ぁああっんあああ!!」
ビクン、と身体が震え、重く激しい快感が私の中に入り込んでくる。頭の神経を殴られるかのような快感は、先程よりも更に強く、そして苦しいくらいに甘い。
達したばかりの筈なのに、固さを失う事のない熱が吐き出された欲を擦り付けていく。
「ひ、やあっ!ハイデス、さんッそれ、だめぇッ!」
快感の頂から逃げられない私は必死にハイデスさんにしがみ付くしかこの快楽に耐える方法を知らなかった。
「アンリ、アンリ……あぁ、アンリ…私を見ておくれ……」
視線を合わせようとするハイデスさんが、私の背に腕を回しては、同じように熱に浮かされた瞳が私の事を捕らえた。
しっかりと合わせられる視線と、変わらず揺さぶられる体に、ぼろぼろと涙を流しながら、私はハイデスさんを見ていた。
「、ぁ、ああぁっや!ひ、んあ、あぁ、ぁ…あ、」
今にもイってしまいそうな快感の中、愛おしそうに私を見るその視線が苦しくて仕方がない。
ぐちゅんぐちゅんと甘ったるくも激しく擦り付けられる刺激が絶えず私を襲ってくる。