第4章 3　夢か現か幻か

ゆっくりと胸元から、白くキメの細かい滑らかな肌を撫で、腹から脚の付け根までをゆっくりとなぞっていく。
それだけで身を捩らせる彼女に堪らず喉を鳴らした。
既に甘い蜜を漏らす柔らかな乳房と、紅く色づく突起が、口付けの合間から漏れる甘い嬌声が、その全てが私を煽るのだ。
くぐもったその声に酔いながら、両の乳首を同時に責め、ぷくりと可愛らしく主張するその中心を優しく掻いてやるとびくびくと身体を震えさせた。

「っふ、ぁっあ、ハイデス、さんっ、」

首に、細い腕が回る。
しがみ付くように、身を寄せる彼女に心臓が高鳴って仕方がない。絶えず胸への刺激を与え続けてやり、時折指先でコロコロと転がしてやれば彼女は身体を更に乱れさせた。

「ぁあっ、や、ッやぁ、んっ！」

何故、こんなにも彼女に執着してしまったのだろうか。今更自身も分からなかったが、このどうしようもない想いだけは決して嘘偽りなどではないのだと断言出来る。

「、…アンリ、私の名を呼んでおくれ……私を感じてくれ。」

「ぁ、あっ、ハイデス、さん…ハイデスさ、ッ…」

快楽に溺れていく彼女は、その虚ろな瞳に私を捉えながら、酷く甘ったるい声で幾度と私の名を呼んだ。

あぁ、堪らない。
嬌声と共に紡がれる己の名にゾクリと身震いを起こす程に興奮してしまう。
ゆっくり、優しく愛したい想いがぐらりと揺らぐのを感じた。

そうして更に彼女の体を貪ろうと、ぴちゃぴちゃと音を立てて胸の赤く熟れた突起を舌で嬲った。
甘い声を上げる彼女を見ながら、舌を濡らす甘い魔力にゆっくりと酔い痴れていく。
そっと撫でた内腿の間に指を滑らせるとビクンとその身を震わせる。もう既にそこはぐっしょりと淫らな愛液で溢れ、ショーツの上からでもすぐに分かる程濡れていた。

「んん、ぁ、…あぁ、んっ」

「あぁ、アンリ……君は、これから、私をこの中へ受け入れることを分かっていてこんなにしているのかい？」