
第4章 3 夢か現か幻か
そうしているうちに私の腕の中で甘い嬌声と共に達する彼女を抱きしめた。
もうはち切れんばかりの熱が痛いくらいに苦しくて、ベルトを解いてズボンの前を寛げると、そのまま彼女の中へ突き入れてしまいたくなる。
私は気が付けば、直接取り出した己の熱を、彼女の腹に押し当てていた。
ああ、こんなにも細く小さい彼女は、私をどこまで受け止めることが出来るのだろうと、そんなことに思いを馳せる。
白く、滑らかな腹の上を滑らせていく。
こんなにも深く突き入れてしまっては、彼女は苦しむだろうなと思いながら、その情景を思い浮かべてうっとりとする。
ダメだ、こんなことをしては、戻れなくなると警告を鳴らす私に、初めて私の昂る熱に直接触れた彼女の感触にそんなものはすぐに搔き消された。
柔らかい、心地いい。
もっと、もっと欲しい。
熱に浮かされた彼女の瞳が、明らかな動揺の色を見せる。
静止を求めて伸ばされた手を、私は物言わず掴んで押さえつけた。
怖がるだろうか、軽蔑するだろうか。
そう思いながらも、私はゆっくりと、腰を動かした。
ただ、腹の上を滑らせているだけだというのに、どうしようもない程興奮している私がいる。
少しの摩擦さえ、快感だった。
抑えられない、ギラついた昂ぶりを目に宿しながら彼女を見下ろす。
その瞳はギュッと閉じられ、どんな色をしているかは分からなかった。
瞼にそっと口付けて、彼女の名を口にする。
愛おしい。狂おしい程に。
彼女も、そうであって欲しいと、叶わぬ思いを浮かべながら、私の熱を彼女に押し付けて快楽を拾う。
そうしているうちに、彼女の小さな突起に私の熱が触れた。
それはほんの一瞬であったが、彼女が見せた反応に私は躊躇う事なくそこに熱を当てがった。
「あぁっ、ぁ…、!」
小さなそこに、私のモノではあまりにも大きく荒い刺激しか与えられないが、お互いに快感を得られるという点においては十分すぎる行為であった。
少し擦ってやるとすぐに甘えたような声を出す彼女が可愛くて、愛おしくて堪らなかった。
あまり摩擦が強いのはいけないと、己の唾を付けようとしたが、そのいやらしく滴る甘い蜜の存在に目が眩んだ。
挿れはしない、触れるだけだと唇を噛み締める思いでそこに触れた。
くちゅりと粘着質な音を立てるそこに私のものが触れた途端、ドクンと心臓が高鳴り、一気に体温が上昇した気さえした。
