第14章 アイス
歯列をなぞり唇を舐め、背中の手はキャミソールの裾を見つけて持ち上げる。
腕を伝ったアイスがの足に落ちた。
「………」
横目でそれを見たダンテは唇を離し、繋ぐ銀糸にも構わずアイスを持つ手に唇を寄せる。
既にべたべたのそこを、音を立てて吸う。
駄目だ。何も考えらんねえ。
今の自分にとっては、自分が半魔である事も便利屋の事も仕事の事も世界の事も何もかもがどうでもよかった。
の肌はまるで麻薬のようにダンテを引き寄せ、酔わせていた。
じゅる、と指の間まで舌を這わせる。
がふるりと震えた。可愛いすぎて死にそうだ。
ああ、腿にも落ちてるじゃねえか。
細い肢体を横たえ、身体をかがめて今度は腿に唇を。
「やだっダンテ…そんなとこ…!」
腿の付け根ギリギリ。
足の中で一番柔らかいところのやや内側に。
舌が踊る。紅い花が咲く。ぴちゃりと音。見上げる瞳。
は逃げられない。嫌でも反応してしまう。
ダンテに足を押さえられ、背中をゆるりと撫でられて。
視線に絡め取られて動けない。
「…」
求める囁きに身震いした。
身体を持ち上げたダンテの、何と艶めかしい事か。
髪をすかれ耳元で囁かれ、首筋を唇がかすめて身体中を彼の大きな手が這い回る。
貪るようにの身体に舌を這わせていたダンテは、不意に何かが切れたように顔を上げて彼女を見た。
既にとろりとした視線のに唇を重ね、抱き上げる。
向かう先は当然のようにダンテの部屋だった。
20070802