第55章 贅沢
「これから一週間、お前がに触れる事を禁ずる。俺にもにも話かけるな」
事の発端はやっぱりダンテ自身で。
ダンテなりに解決しようと奮闘していたみたいだが、ただ状況をかき混ぜて間違ったマーブルが完全に混ざったみたいになって。
はダンテを手伝ってあちこち走り回り。
しかしバージルがとばっちりを受けてキレて、あんなにダンテが苦戦していた問題を彼が手を出した途端てきぱきてきぱき5分で片付け、そして今の状況になる。
「はー! なんっだよそりゃ! 俺だって頑張ったんですけど!」
「黙れ。どうしたらあれからこんな状況に悪化させる事ができるのか甚だ疑問だ。いい加減うんざりする」
ふてくされたようにソファに座り叱られモードのダンテ。その肩はいつもより少し落ち込んでいる。
その目の前に腕を組んで仁王立ちしダンテを見下すバージルがいて、まるで言い逃れを許さないかのようだ。
ダンテは精一杯反論する。
「俺だってさせたくて悪化させたわけじゃねぇよ!」
「ほう。ならば何故もっと早く処置しなかった。元はと言えば放置していたのが原因だろうが」
「うっ…だ、だってあの後すぐ仕事入っただろ!」
「貴様の脳内では一週間が"すぐ"か。おめでたい頭だ」
「うう!」
「それに放置しておいて大丈夫かとが尋ねたのに自信満々に大丈夫を連呼したのはどこのどいつだ」
「ううう…!」
「馬鹿と天才は紙一重という言葉があるがあれは本当らしい。貴様は馬鹿の天才だな」
「なっ……ー!」
「え」
は返事をしたものの無言で拒絶した。
正直私に振らないで欲しい。私ヘルパーには向いてないのよ。