第24章 本日の近侍※御手杵 R18
「……御手杵?」
「ん?あぁ……ありがとうな」
邪な考え事をしすぎせいで、
黙ったままの御手杵が心配になったのか、桜は彼の顔を覗き込んでいた。
いきなり顔が近くにきたのにも驚くけど、御手杵が驚いたのは別のこと。
「……」
桜は正面から覗き込んできたわけだから、お互いにすごく近い距離にいて。
すぐ下にいる彼女を見れば、さっきから気になっていたそこが視界に入ってしまう。
少し胸元が開いた着物からは、彼女の胸元が見えた。
目も逸らそうとしたけど、目の前の柔らかそうなもに釘付けになってしまう。
「あの……御手杵?」
桜が呼んでるのに、目の前の光景のせいで御手杵は声が出なかった。
なのに、手は出そう。すごく出そうだ。
「ぇ…あ、うん……」
目を逸らさないと、桜にどこを見てるかバレてしまう。
なのに、目を逸らせない。
もし、今ここで御手杵が頭の中で妄想してきたことを実現させたら。
どうなるのか。
桜を押し倒して、彼女が抵抗出来ないように手首を縛って、唇を奪う
彼女が泣いて嫌がっても、無理矢理抱しまったら。
そうしてしまったら、もう今みたいに彼女は笑い掛けてはくれないかもしれない。
でも。
御手杵の欲望は、どうしようもないほど膨れ上がっていた。