• テキストサイズ

ショートなR18妄想【刀剣乱舞】

第15章 不器用な大倶利伽羅の話。


まもなくお八つ時。
小腹をすかせた桜は、厨に訪れていた。

「こんにちは、燭台切さん。何を作っているのですか?」

「やぁ桜ちゃん、今はね伽羅ちゃんに頼まれた……」

燭台切が桜に話そうとすると、そこへ大倶利伽羅が厨に訪れた。

「あ、大倶利伽羅さん!」

「……っ!?」

「伽羅ちゃん、ごめんまだ……」

燭台切が大倶利伽羅に話しかけるが、大倶利伽羅は燭台切の言葉を聞かずに立ち去った。

「伽羅ちゃん?」

大倶利伽羅はおそらく、燭台切に用があったのだろう。
だが、桜の顔を見るや否や、さっさと厨から出て言ってしまった。

「行っちゃいました……ね」

桜は淋しそうに呟いた。

「そうだね……確か今日の近侍は伽羅ちゃんだったよね。伽羅ちゃんとは、どう?」

「大倶利伽羅さんは、優しいのですが……とても無口な方」

確かに。
口数が多いとは言えないし、他の男士達ともあまり言葉を交わさない。
燭台切は、せめて主である桜ともっと関わってもらいたいと思っていた。

だが、桜の口ぶりでは、あまり桜と関わってもいないようだ。
燭台切は、どうしたものかと考えあぐねていると、隣に立つ桜が声を上げた。

/ 275ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp