第22章 後悔
誰が間違えたのだろう。
どこで間違えたのだろう。
どうすればよかったのだろう。
何をしたらよかったのだろう。
ライアの誘いに気付かず行った。
ライアの決意に構わず行った。
屋敷に来て寝所を共にしてほしいと言われた時、ちゃんと断っていたら。
ライアはまた別の人を見付けて寝所まで共にし、無事に生きていたかもしれない。
出ていくと言ったライアを私が追わなかったら。
ダンテとバージルにこんな辛い思いはさせなかったかもしれない。
全て私の。
全て私が。
偽善者気取りで。
中途半端な。
事をしたから。
迷惑だった。
無意識に傷つけた。
助けられもしないのに。
誰も救えないのに。
ごめんなさい。
ごめんなさい。
ごめんなさい。
ごめんなさい。
かえりたい。
涙が溢れて。
は絶望して。
痛みを感じ。
現状を悼み。
存在に後悔し。
罪を自覚して。
私がしっかりしていたなら。
弱くなかったら。
あの時ああしていれば。
私がいなかったら。
全て
順調に。
ここにいたくない。
いない方がいい。
いない方がよかった。
来ない方がよかった。
遡って遡って。
あの日学校の帰り道、見知らぬ路地に入らなければ。
その瞬間。
ライアから受け取った指輪に、静かに炎が灯った。