第13章 約束
気付くと、ライアが心配そうな顔で見ていた。
ライアは優しい。自分の命がかかっている時でも、私の心配をしてくれる。
狭間で揺れるの気持ちに気付いているのだろう。流れた涙にそっと口付け、すくい取る。
「これしか……これしか、方法はないの?」
ライアは苦笑した。
とても悲しそうに複雑そうに。
「残念ながら」
「もう少し待てない?」
ダンテに相談してから、と言うのだろうか。ライアは瞬いた。
それから嘲笑。
馬鹿馬鹿しい。あんな奴が許してくれるはずもない。
言う気すら起きない。
ライアは微笑み無言で否定をする。
うつ向いたの首筋に目を止めると、迷わず唇を寄せた。
「ライア…っ」
「止まりません」
嘘ではなかった。
身体はの肌を見て疼き、理性がかろうじて暴走を止めている状態。
傷付けないよう、優しくするのが精一杯だ。
の首に口付け、舌を這わせ、紅い華を咲かせ。
「ぅ…やだっ」
の声に、気持ちは高鳴った。
服の裾を見つけてめくる。下に手を滑らせると、はビクッとした。
「や…待って。ホントに 待っ…」
「待てません」
更に言葉をつむごうとするの口を、ライアはふさいだ。
貴女は何も言わなくていい。ただ、私に任せてくれればいい。
「んむ…」
深い口付け。舌を入れ絡めていく。
交わる。
呼吸の為に少し開く隙間を見つけては、全て奪うように埋めていく。
「ふぅ……っ や ら…っ」
の身体の上に馬乗りになり、唇を貪るライア。冗談ではなく止まらなくなってきた。
が腕の中にいて口内を荒らしていて。
理性が飛びそうだ。というか、飛びかけている。
細い腰の裾から服をたくし上げ、直に触れる。
は羞恥で真っ赤になっていた。何か言いたそうに時折息をつくが、ライアがそれを許さない。
やがて呼吸もままならなくなり苦しそうな顔をする。それにすら気持ちは煽られて。