第1章 いまどこで。(作成中)
小さい頃に森さんに拾われてからすぐ太宰
さんの下につき、ずっとポートマフィアと
して暮らして来た私達にとっては何時死ぬ
かも分からないところに居るため一々記念
日なんて気にしてたらやってられないのだ
。ましてやあの人1倍面倒くさがりの太宰
さんに限って覚えていてくれていたなんて
誰が想像しただろうか。それ程までに大切
に、愛しく思ってくれている。なんて少し
くらい自惚れても罰は当たらないかもしれ
ない。ずっと暗闇で生きてきた私にとって
私の全てを理解してくれる太宰さんは絶対
なのだ。太宰さんが私への気持ちを打ち明
けてくれた日、私の太宰さんへの想いを受
け止めてくれた時、この人のために生きて
いくと私は心の奥底で誓った。
こんな昔話を思いだしながら作業をしている
と夕飯が完成した。
「 だーざいさん。」 『 ...。』
「 ちょ笑 いい歳こいてなに拗ねてるんです
か。まあ忘れてた私が悪いんですけど、先
笑ったのは馬鹿にした訳じゃなくてですね。 」
『 じゃあ何さ。 』
口を尖らせてそっぽをむいしてしまった。
可愛いなコイツ、くそう。
「 面倒くさがりの太宰さんが記念日を覚え
てくれてた事が嬉しくてつい笑みが、 」
『 ...さすがの私も可愛い恋人との記念日を
無下にするほど薄情な男ではないよ。』
まあ、太宰さんの機嫌がいつも通りになった様
なのでササッと夕食を終え、お風呂を済ますと
先に終えていた太宰さんが寝室に居た。
外を眺める深い瞳に呑み込まれそうになってい
ると、いつの間に私に気付いたのか、
『 おいで、あゆ。 』
太宰さんの元へ近寄ると腕を引っ張られ胡座の
上で向かい合うように座らされた。