第3章 〒 怪我。
「…◯◯。…起きてよ。ねえっ。」
誰かの声が聞こえる。
「起きてってば‼」
大きな声にびっくりして、目を開ける。
「え。ここ…どこ?」
白いカーテンが窓で揺れているのがわかる。
「◯◯⁈良かったぁ。目、さめたんだ。」
「お母さんと、おとうさん?それからリコ?え。ここどこ?…あっ痛い。」
体を起き上がらせようとすると、節々が痛い。
「お母さん、本当に心配したのよ?ここは病院。あんた、通学中に車にはねられたのよ。」
あぁ。そうだった。
私、車に衝突して…。
「軽い脳しんとうと、足の骨折だって。」