第2章 新しい教室、改めて新たな出会い
しばらく沈黙が流れる。
何故そうなったかというと、私が学秀の疑問に答えられていないせい。
どういう意味と言われても、寂しいの他に何かあるのだろうか?
「え、?寂しいって何か意味ある..?」
やっとこの静けさを破り、逆に質問を返す。すると学秀は、はあ...と重たい溜息を溢した。
『そうだよな、
お前がそんなはずないな』
「へっ?」
何が何だかわからない私に、勝手に1人で電話の向こうで、「期待した僕が馬鹿だった」とか訳のわからないことを言っている。
「も、もう何!?ごめん、全くわかんない!」
『もうわかんなくていい。』
「何それ!?」
教えてよ、って言っても教えないの一点張り。
何度言っても答えない学秀と、こんな事にムキになっている私がおかしくて笑いがこみ上げてきた。
学秀もつられて笑っている。
昔からの幼馴染だからか。
学秀と喋っている時間は経つのが非常に早い。
それほど花日は楽しくなっていた。
『そうだ、花日。』
「なあに?」
『明日から一緒に登下校しないか。』
え!とびっくりして思わず声を出す。
あの学秀がそんなことを言うなんて。
だけど、嬉しいから「うん」と言おうとした時。
『別に...お前と行きたいからとかじゃないから。僕はただーー」
「はいはい〜もう!捻くれてるんだから!行こう!」
今まで散々聞いた嫌味。
もうわかっている、学秀の本意は。
その後、何時に行くかとか、何処でなどを約束をする。学秀と花日の頬は自然と緩んでいた。
2人が約束をしている時、
もうすっかり暗くなった窓からは優しい風が吹いていた・・・ーー。