第6章 新しい命と失われた命
今日は久しぶりにイタチと二人で修行をしている。
まだイタチは攻撃系の術は使えないため、私も使わないし、使えることは言っていない。
イタチはあの戦争の光景を見てから、早く忍になりたいと焦ってる気がする。
そんな中で私が写輪眼を開眼した~とか、色んな忍術を使える~だとか言ってしまったら、原作のサスケのようになりそうで少し怖い。
信用してないわけではないんだけどな...
私の中でイタチは良い方でなんでも一番だ。
それこそ好きなタイプは?と聞かれたらイタチみたいな人、と即答するレベルで、
そして、一番信用している。
...一番、大切に思っている。
だからこそ、言っていない。
イタチとサスケは兄弟だから..力を求めすぎる可能性も0ではない..
私はふう、と大きくため息をついた。
「姉さん?どうした?」
『..ううん、なんでもないよ。ほら、続きやろ?』
「...いや、少し休憩にしよう。」
私の目を見た後、イタチはその場に座り込んだ。
私はそんなイタチの横に座り、勢いよく後ろに倒れこんだ。
「...最近、考え事してるね」
『...そお?』
「少なくとも俺にはそう見える」
確かに、最近、ミナトさんとクシナさんの事やオビトさんのことやこれから起こるさまざまな事の解決策?を考え込んでいたが、ミナトさんにすら考え込んでいることは気付かれていなかった。
『さすが...双子というべきか』
「?」
『いや、なんでもない』
「...姉さんがそう言うなら何も聞かないし、言わない、けど、何かあったら頼ってほしい。」
『...!うん。ありがとう』
「...」
私が寝転がったまま、イタチに笑いかけると、イタチも私の隣に寝転がった。
イタチの方を見ると、目を閉じている。
「姉さんの隣は...やっぱり心地がいい」
そう言って目を開けたイタチは私の方を見て微笑みかけてきた。
私はそんなイタチに微笑み返し、空を見上げ、すっと、ゆっくり目を閉じた。
『私も...イタチの横が一番安心するし、心地いいよ』