第6章 新しい命と失われた命
「じゃあカカシ達が来るの待っとこうか!」
そう言ってミナトさんは私を抱っこしたままリビングの方へ連れていった。
私は、久しぶりのミナトさんにテンションが上がったせいかギュッと強く抱きついた。
ミナトさんはそれを嫌がりもせず優しく頭を撫でてくれた。
...ほんとに、どうしよう。
ミナトさんの首もとに顔を押し付けながら私はさっき考えていた事を思い出した。
ミナトさんもクシナさんも大好きで大好きで仕方ない。
だから死なせたくない。
リンさんももう少ししたらカカシさんの千鳥で貫かれて死ぬ。
できれば、みんな助けたい。
でも、私には力がない。
助けようとして逆に助けられて、足手まといになる事もあり得る。
私は...まだ..弱い。
それでも助けたい..死なせたくない..
まだ一緒にいたい...
そこまで考えると、ふと気づいた。
なんだ。答えもう出てるんじゃん。
助けたい、死なせたくない。って思うということは、その時、もし助けないという選択をしていても、私の体は勝手に動いてしまうだろう。
どっちにしても、私は、この人たちを助けてしまうだろう。
『...助けよう。』
例え、原作が壊れてしまっても、例え、ナルトがサスケの気持ちをちゃんと理解してあげられなくなってしまっても、
何とかしてみせる。
だって、私は...
あの人たちの事を
ーーーー愛しているから