第4章 幸せな日常
私たちはあれから家を出て走ってミナトさんの家まで行った。イタチの足が前よりも早くなっていて、なんだか嬉しくなって始終笑顔だった。
それからしばらくして、ミナトさんの家に到着し、インターホンを押すと、ミナトさんが私服姿で出てきた。
一言で言えば、おい、なんなんだよこのイケメン。何着ても似合うってか?はあ?
私はミナトさんを見上げながらそんなことを真顔で考えていた。
そのあと、クシナさんも出て来たのはいいが、荷物をたくさん持っていたためこれからどこに行くのかほんとにわからなくなった。
「ん!それじゃあ行こうか!」
『結局どこに行くんですか?』
「それは行ってからのお楽しみ!」
さっ!行くってばね!クシナさんはミナトさんや私たちを待たずに一人でずんずん歩き出しながらそう叫んだ。私たちは慌ててクシナさんの後を追いかけた。
「姉さん」
クシナさんの子供のような元気さに少しだけ呆れていると、イタチが私を呼び、スッと左手を差し出してきた。
私は、その左手を取り、手を繋いで歩き出した。
「相変わらず仲いいね~」
ミナトさんはほのぼのと私たちを見て、言った。
まあ、そりゃあ私たちですからね