第4章 幸せな日常
そんな庭でのやり取りが気になったのかイタチがひょこっっと窓から顔を出した。
「姉さんおかえり。ミナトさん、お邪魔してます」
『あっ、イタチ。ただいま』
「ん!イタチくんいらっしゃい!」
私はイタチに駆け寄っていき、そのまま両手をギュッっと握った。
「?」
『明日ミナトさんがイタチも一緒に出掛けようって、』
私がそう言うと、イタチは少し目を見開き、ミナトさんを見た。
「..いいんですか?」
「もちろん!いいよね?クシナ、」
「もちろんだってばね!!昼ごはんは私が用意しとくから持ってこなくていいからね!」
あ、クシナさんも一緒なんだ。というかお昼ご飯?
『ミナトさん、明日何時に来ればいいですか?』
「うーん、10時頃かな?」
『わかりました。』
私とイタチは顔を見合わせたあと二人でコクンッと、頷いた。
『それじゃあ私たちは帰ります。ありがとうございました。』
「ミナトさん、クシナさん、お邪魔しました。」
「ん!気を付けてね」
「また明日!!」
私たちは、二人のその言葉を聞くと、手を繋いで歩き出した。
そのあとお団子を買って、ほとんど人通りのないところまで来て、お団子を食べた。
「姉さんは今何を教わってるの?」
『私?、私は今螺旋丸っていう術を教えてもらってるよ。イタチは?』
「俺は手裏剣の修業をずっとしてる。それにしても姉さんは凄いな」
『?どうして?』
「姉さんはなんでもできるから。手裏剣も術も体術も、俺は何も勝てるものがない。まあ、俺が弱いだけだけど。」
『そんなことないよ。イタチは私以上にすごいものを持ってるよ。今はまだ私たち小さいからこんなものだけど、二人とも大きくなったら絶対強い忍になってる。そのときは多分私はイタチより弱いと思う。』
私はそう言って少し微笑みながらイタチの方をみた。
『それに、私が強くてイタチが弱いなんてあるはずない。だって私たちは双子なんだから。平等に力はあるよ。』
私がそう言うと、イタチはボーッっと私を見たあと嬉しそうに笑った。
「ありがとう。姉さん」
そのあと、私たちは家に帰り、母親にミナトさんたちと出掛けることを告げて早めに寝た。