第4章 幸せな日常
タッタッタッと、一定のリズムでうちは一族がまとまって住んでいる今では見慣れた街並みを横目に走っていく。
「あら、ツバキちゃん。今日もお出掛けかい?」
『あ、おばさん。こんにちは。はい、修行しに行くんです』
「そうかい!小さいのに偉いね~、ほら、これ持っていきな!」
『!いいんですか?』
「いいんだよ!修業頑張んな!」
『ありがとうございます。』
私はそう言うとペコリとお辞儀してまた走り始めた。
袋を開けて中身を見ると、お菓子がたくさん入っていた。
『ありがたいな。師匠と一緒に食べよう。』
おばさんには今度手作りお菓子でも渡しにいこうかな。
そんなことを考えながら、私はある家に向かっていた。そこは、
ピーンポーン
「はーい。」
中から元気な女性の声が聞こえてきた。ガチャと、音をたてて扉が開く。
「ツバキちゃん!こんにちわ!!ミナトなら中にいるってばね!」
今のでおわかりだと思うが一応言っておく。私が向かっていた家というのはミナトさんとクシナさんの家だ。そして、私の師匠というのは
「ん!もう来たんだ、じゃあ行くかい?」
波風ミナト。あと数年で4代目火影になる人だ。
『はい、師匠!』
「んー、毎回言うけど師匠はやめない?なんかむず痒いってゆーか、」
『でも師匠は先生って呼ばれてるじゃないですか。』
「でも、それとこれとは話が別だと思うんだけどな」
『...師匠が困るならやめます。』
「んー、困るっていうか」
ミナトさんは苦笑しながら、一生懸命言葉を探してるようだった。
『..じゃあミナトさんでいいですか?それが嫌ならもう絶対師匠で定着させます。』
異論は認めないという風に私が言うと、ミナトさんは少し安心したようにコクンッと頷いた。
「ん!じゃあ昨日の復習!螺旋丸の水風船を割るところから」
『はい、ミナトさん。』
そう言うと、私はミナトさんの服を掴んだ。
すると、一気に景色が変わった。
『ミナトさん..今度、飛雷神の術教えてくださいね。』
「ん!そうだね、ある程度のことはほとんど教え終わったし。」
そう言うと、ミナトさんはチャクラの練り方に術に体術に手裏剣に..と、教えたものを言い始めた。