第12章 木ノ葉へ
「今日は新しいクラスメイトを紹介する、入っていいぞ」
そう言われ、静かに懐かしいアカデミーの教室に入った。
イタチとの久しぶりの再開から約1週間。
私は冬野雪の姿に黒のフードを被り肩にアズサ(小動物ver)を乗せて、教壇に立っていた。
周りを見渡すと、見知った顔がたくさんいて、少しテンションが上がる。
「自己紹介を」
イルカ先生にそう言われ、一つ頷くと、ポケットから1枚の紙を取り出した。
(『冬野雪といいます。喋るときはこの紙を通して喋ります。よろしくお願いします』)
珍しい自己紹介の仕方にザワザワし始める教室。
この紙は、アズサが作ってくれたもので、私が思ったことが紙に文字として表れる優れものだ。
アズサは本当に何でもできる..これ売ればいくらぐらいになるだろ←
まあ、それは置いといて、何故こんなまどろっこしい真似をしたのかというと..
あまり話したくないからだ。鈍い人ならまだしも、鋭い人は本当に鋭い。
あくまで、私は死んだことになっている。
うちはツバキが生きているとバレてはいけない。
どうすればいいかと考えたとき、
喋らなければいいんだ!!と、いう単純思考にたどり着いたのだ。
チラッと窓際を見る。
そこには、此方を見ようともせず不機嫌そうに眉間に皺を寄せ、外を見ている..
私達の弟。
久しぶり...
大きくなったね..
サスケ。