第3章 トリップと双子の弟
「そうね、確かに色んな人から言われるわ」
そりゃあ、精神年齢は皆さんより上ですからね。私...なんか悲しいな、それにしても眠い...
「二人とも顔も綺麗な顔立ちしてるし、大きくなったらモテそうですよね」
「将来の美男美女、有望株だってばね!」
「大袈裟ね~」
「あっ!将来といえばお前は何になりたいんだ?」
オビトがうとうとしている私に向かって聞いてきた。
『...オビトしゃんは?』
「俺は火影になりたいんだ!」
そう言ったオビトは胸をはって、誇らしげだった。
「お前は?」
『.....私は』
そこまで言うと、私の腕の中で寝ているイタチを見たあとにオビトさんに向かって重いまぶたを無理矢理持ち上げ、微笑みながら
『パパとママが自慢できりゅくりゃいのちゅよい忍者になりたい』
と、言った。
その答えにみんな驚いたように目を見開いた。ミコトさんに至っては目を見開いたまま、硬直している。
「えっと、理由は?」
『...パパもママもちゅよい人だかりゃちゅよい人になったりゃほめてくれりゅ、』
「そっか、ツバキちゃんはパパとママに褒めてもらいたいのね?」
『...それと、守りたいかりゃ』
「誰を?」
『イタチ』
そう言うとイタチの髪を優しく、優しく撫でた。
『イタチね、ちゅよいの、でも、ちゅよいからきたいされてイタチにばっかり負担かかるかもしえない。男の子は大変だかりゃ、だかりゃ、ちゅよくてカッコいいママみたいな忍者になって、イタチを守りたい。』
イタチは多分これからどんどん強くなっていく。それこそアカデミーを一年で卒業してしまうくらい。だけどそれと同時にどんどん辛いことも襲ってくる。
そんなイタチを少しでも救ってあげたい。イタチに、幸せになってほしい。
イタチを救うだけの力が私にあるか...それはわからない。けど、どうにかしたい。
イタチの家族として...姉として..必ず、
『私が守る。』
私はそこで元々薄らいでいた意識を手放した。