第11章 管理人と特訓
『..じゃあ、貴方は、私がこの世界に生まれてくるずっと前から私の事を知っていたのね?』
「はい...私は、貴方のために今日まで生きてきました...どうか、側に置いてほしいのです」
そう言って頭を下げる男の子を見て、顎に手を当てて思考を巡らせた。
恐らく...この子の言っていることは嘘じゃない。私のこの異常な程の力も、六道仙人がインドラとアシュラを止めるために与えたものだと考えれば納得はいく。
でも...それなら
『貴方は、何故もっと早くから私の前に姿を現さなかったの?...私をずっと待っていたと言うのなら、何故今、このタイミングで?』
「...ずっと、側にはいました」
『え?』
「...ずっと、と言っても貴方が4歳の時からですが」
『そんなに前から...?』
「ちなみに、貴方の弟さんとも顔見知りです」
『イタチと!?』
「...はい、...貴方のことは、何でも知っています」
『.....』
「この世に生まれてからのことも...前世のことも」
『!...前世での事は、どこまで』
険しい表情で聞き返す私に隣にいるシスイが不思議そうに首を傾げる。
「...全部知ってますよ」
『.....そう』
知られている...
私の幼少期から、死ぬまでの事を...
直感的に、そう思った。
「あ、あと精神年齢も知ってますよ」
『!?』
「教えてくれ」
『ちょっとシスイ...!』
「いいですよ」
『待って待って待って待って!!!』