第9章 中忍と暗部
「何であんなこと言ったんだ!」
『だ、だって..』
「しかも挑発するように!キレられるに決まってるだろ!!」
『...』
「自分の体を大切しろってこの前言っただろ!!」
ただいまイタチとシスイから説教中です。
隣には父の姿もあるのだが、呆然とこちらを見ているだけ。
多分、本来は自分が叱らないといけないこととか言わないといけないこととかを全部言われて戸惑っているのだろう。
『だ、だって...』
「言い訳禁止!!」
『はい...』
何も言えない...
二人は私に顔を近づけて、怒った顔でギャーギャーと叫びながら説教をしている。
『...まだ終わらない?』
「反省してないな」
『うん』
二人は同時に手を顔に当ててため息をついた。
仲良いわ...二人とも
『私は間違ったこと言ってないもん』
「そりゃあ、そうだが...」
『...心配かけたことは悪いと思ってるよ、でも、思ってることは言わないと伝わらない..そうでしょ?』
「「...」」
私の言葉に二人とも押し黙る。
わかってる、二人が私を心配して怒ってくれていることは...けど、あそこであのままヤシロに言葉を紡がせていれば、どっちみち父が怒鳴って止めていた。
それを、怒鳴りはしなかったものの私が変わりに止めただけだ。
『ま、いいじゃん、ちょっとかすっただけだし』
「「よくない!!!」」
『...謎のシンクロ率』