第3章 トリップと双子の弟
「そ、そんなことないってばね...」
声がうわずっているし、目も泳いでいる。どうやら図星のようだ。
「フフフッ、ほんとあなたって分かりやすいわよね」
ミコトさんは楽しそうに笑っている。クシナさんは拗ねたように唇を尖らしている。
私はそんな二人を見て微笑ましくなった。
「あっ!そうそう!今日うちに泊まっていくんでしょ?」
え?
「そのつもりよ」
ん?
私はそんな二人の会話にパチクリと目を瞬かせてイタチを見た。
イタチも「え、聞いてない」みたいな顔で私を見ていた。
「それでね!今ミナトフォーマンセルで下忍の子達と組んでるの!まあ、一人中忍も混じってるけど..その子達も一緒に夕飯に誘ったんだけど大丈夫?」
「私たちは構わないわよ」
まってください。フォーマンセル?一人中忍?すごく心当たりがあるんだけど気のせい?気のせいだと誰か言ってほしい。
私はつい、イタチの手を探して、見つけた瞬間ギュッっと握りしめてしまった。それに、気づいたイタチも私の手をギュッっと握り返してくれた。
「まあそれまでお話して待っとくってばね!」
それから、ずっとお喋りをしていて、途中で私たちがお土産に買ったお団子を食べた。私が三色団子でイタチがみたらし団子。二人で半分コずつして食べた。
えっ?団子は三つしかないぞって?だから半分コだよ半分コ。
それから何時間かたって、
ガチャッ
玄関が開く音がした。それと同時に
「ただいま~」
「「「おじゃまします」」」
と、声が聞こえた。
この声は..!
しばらくすると、リビングの扉がガチャリと開いた。
そのに立っていたのは、
「おかえりなさいってばね!ミナト!」
そう、何年後かに4代目火影になる波風ミナトだった。
そして、その後ろから
お邪魔しますと、言いながら入ってきた人達にも見覚えがあった。
一人は布で覆っているせいで顔がほとんど見えない少年。
一人はゴーグルをつけている元気そうな少年。
一人は愛想良く笑っている可愛らしい少女。
ミナト班の人達とこんな出会いかたするとか予想外すぎて頭痛い..