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愛し愛された者 [NARUTO]

第9章 中忍と暗部


「ちょっといいか」

会合が終わった帰り道に、シスイに呼び止められた。

イタチだけ..かな?

シスイとイタチは、私を頼ってはくれない。恐らく、無茶をするからだろう。

今はもう、うちは一族ではクーデターを実行にうつそうと動き出している。

そして、それを止めたがっているのがシスイとイタチだ。

今日の会合も、イタチと父の腹心であるヤシロがもめていた。

私はその様子を見ているだけ..前のようにイタチに手を出そうとすることはなくなったため何も言わず、イタチの隣で静かに見ている。

弟は、自分の意見を臆することなく述べているのに対し、私は何も言えない。

姉として、情けない。

急に立ち止まった私達を不審に思った父が振り返り、シスイに気づいた。

「どうしたシスイ?」

「少し、息子さんと話がしたくて..」

「.....あまり遅くなるなよ」

父はシスイとイタチを見たあと、何故か私の方も見て、そう言うと歩き出してしまった。

『!、じゃあね、シスイ、先に帰ってるからね、イタチ』

「ああ、」

イタチは私の言葉に返事をして、シスイは私に軽く手を振った。

早歩きで父の隣まで行き、共に歩き出す。

「...お前は、残らなくても良かったのか?」

父さんが、急に話しかけてきた。

『?、どうして?』

「...話がしたかったのではないのか?シスイと」

『!』

図星だった。シスイに話したいことがあったのだ。

これからの事、つまり、未来の事と、前世の事、私の万華鏡写輪眼の開眼と能力についてを..

シスイには、全て話してしまおうかと思っていた。

これからの事を考えると、ダンゾウに好き勝手されないことと、イタチの事、原作での事を考えると、シスイに全て話した方が良いと思った...

というのは建前だ..

...死んでほしく、ないのだ。

これからのシスイの動きは分かっている。

恐らく、今日イタチを呼び出したのは、火影直属の暗部になったということを報告するためだろう。

『.....』

目を伏せて黙ってしまった私を見て、父は一つため息をつき、

「行ってこい」

と、言ってきた











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