第9章 中忍と暗部
中忍になってから五ヶ月。私達双子は中忍としての任務を着々とこなしていた。
父さんは、暗部編入への打診を里に出したのだが、まだ11歳の子供が暗部に入るというのは中々に難しいことで、未だに入ることはできていなかった。
そんなある日、里が休みという休みを取らない私達を心配して、一週間の長期休暇を命令してきた。
父さんからは、よい頃合いだ、休暇中はシスイとの修練も休めと言われた
することも思い浮かばず、三日ほどイタチと一緒にサスケと遊んだり修練に付き合ったりしていたが、今度は父が外に出て同年代の者と話をしてこいと言い出した。
イタチはイズミと出掛けるらしい。私も誘われたが断った。
せっかくだから二人きりにさせたいではないか。未来の妹と←
だが、私も同年代の友達といえばイズミくらいしかいない、全員が年上だ。精神的には私の方が上だけど、
修行以外でシスイと会うこともあまりないし、シンコも働いていて会ったり遊んだりすることができない。
『うーん、どうしたものか』
とりあえず集落の外に出てみたものの誰と会って話をすればいいのかわからない。
まさか自分の友達の少なさをこんなところで実感することになるとは思わなかった。悲しい、
考えながら歩いていると、
『っ、と、』
前から来た人にぶつかりそうになったが、間一髪で避けた。
『ごめんなさ...い、』
謝ろうと思い、振り返ると、そこには見知った人が立っていた。
「...ツバキ」
『テンマ、』
そう、そこにいたのは前に同じ班員として任務をこなしていた、仲間、テンマだった。
『久しぶり、テンマ』
「...ああ、」
『?どうしたの?』
「...いや、」
どうも歯切れが悪い、何かあったのだろうか?
『今何してるの?』
「...仕事が終わって帰るとこ『じゃあ付き合って』はぁ!?」
ちょうどいいところに、と言わんばかりに、私はテンマの手を握り強引に引っ張っていった。