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愛し愛された者 [NARUTO]

第9章 中忍と暗部


『誰にも言わないから』

無表情で詰め寄る私から視線を外すシスイ、そんなシスイをイタチは気の毒そうに見つめている。

男とのコイバナ?がこんなにも楽しいとは思わなかった。

「...いいだろう!もう!、俺よりツバキはどうなんだ?」

『ん?』

ここで予想外にも私の方に話が回ってきた。

「ツバキは好きな男はいるのか?」

この質問に何故かシスイは真顔で詰め寄ってきた。

地味に恐いからやめてほしい

「どうなんだ?姉さん、」

『ちょっと、何でイタチまで参戦してるの』

いつの間にかイタチも入ってきて逃げ場がなくなった。

『好きな人?』

「「ああ、」」

『イタチとサスケ、』

私がそう答えると二人はガクッとバランスを崩した。

『え、大丈夫?』

「そうじゃない、」

『あ、家族ダメ?』

「当たり前だろ、」

『じゃあシスイかな』

そう言うと二人とも私の方を見て固まった。

この二人はいちいち反応に飽きないな、と思いながら見ていると、

『..?、シスイ、顔赤いけど?』

「お前...それ同じようなこと絶対他の男に言うなよ?」

『...そんなビッチじゃない』

「そういうことではないんだが』

シスイは口元を手で隠して、私から視線をそらしながら言った。

「...姉さん、男にそういうことあんまり言うもんじゃない」

『?、教えろって言ったのは二人でしょ?』

「勘違いする輩が出てくる」

『...勘違いさせとけばいいんじゃない?』

何を勘違いするのかはよくわからないが、とりあえずそう返すとイタチは疲れた顔をしてため息をつき、私に抱きついてきた。

「姉さんの無防備、鈍感」

『ちょっと、聞き捨てならない、無防備でも鈍感でもないから、それに鈍感っていうならイタチだからね』

「は?」

あんなに解りやすいイズミの気持ちに未だに気づいていないのだ。百歩譲って私が鈍感だとしてもイタチの方が鈍感の筈だ。

『あ、でも、無防備はともかく、イタチも鈍感なら私も鈍感なのかも、』

「?」

『だって、私達双子でしょ?』

「!」

私の言葉に、イタチは目を見開いたあと、嬉しそうに笑って、私の肩に顔を埋め、そうだな、と呟いた。


そんな私達を、シスイは微笑ましそうに見ていた。







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